世紀の一品

  • 2023.12.04 Monday
  • 06:56

 

 多分、世界の料理人が驚くであろう九絵(クエ)、九州ではアラと呼ぶが、従来の

クエ鍋コースに新たに今年からクエフルコースを新設した。

しかし、これが何と大ヒットの大当たり。召し上がるお客様も舌鼓を打ち放しの異常事態。

高級魚クエの水揚げは関東より以西の海域で、日本一の漁場である長崎県平戸沖のクエは格別

とされていて、魚体、脂質、肉質は世界最高の高級魚だと私は自負しています。

クエ料理に携わって今年42年の経験を持つ私であるが、どんな料理でも合格点90点以上を与え

られる魚はクエ以外に存在しないと考えている。

 

 今回新設したフルコース、鍋を入れて全10品を召し上がるには3時間を必要とする料理。

下記画像はクエの『柚庵焼き』、まさに絶品である。

 

 

 

生カラスミを仕込む

  • 2023.12.03 Sunday
  • 07:34

 

 ボラ真子を取り出す時、3級品が必ず付き物である。

当然のことそんな時はガックリとテンションが下がるが、手間もかかる。

しかし、これが副産物となり、楽しみも後にやってくる。

そう、ナマカラスミ製造のネタになる。

仕込む調味料は天然塩、清酒、本味醂、それだけで味付けする。

これが最高の晩酌の肴になり最高の珍味となるのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年仕込んだカラスミの出来は合格

  • 2023.11.25 Saturday
  • 07:08

 

 久しぶりに仕込んだカラスミ、自己満足評価で100点満点以上としたい。

とは言え、結構不揃だったボラ真子だったが自宅に置いている小型乾燥機で

8日間かけて仕上げました。

天然塩の塩加減、酒焼酎の香り付け、乾燥状態、文句なしの採点である。

 

生真子の色も様々で、黄色やオレンジ、くすんだ物もあるが美味しそうに感じるのは

やはりオレンジ色が食欲をそそる。

 

厚み0.6〜0.7mmが丁度よく、お酒、焼酎、ビール、ワイン、シャンパンによく合うよううだ。

これ以上の厚みを超えると塩分を強く感じ酒が嫌う。

その上、カラスミ独特の風味、滑らかさを損なうのである。

 

このカラスミ1枚で、何粒の真子の粒子があるのでしょうかね〜。

流石にボラ真子の粒子、魚類ではこの上に存在しないでしょうね。

世界三大珍味と言われる由縁でしょう。

ちなみに世界三大珍味はカラスミ・フォアグラ・キャビアと言われていますが、ボラの真子は

養殖では出来ませんが、他の2種は養殖可能なんで世界一はやはりカラスミですね。

今日は開店記念日

  • 2023.11.15 Wednesday
  • 07:05

 

 今から18年前、平成17年11月15日、平戸山中のに囲炉裏料理エビス亭が開店した。

『世間ではよそ者が人もやって来ないような山の中で店が出来たらしいが、直ぐに潰れる

と言ったような噂が平戸中に広がっていたらしい』。

 それを知ったのは開店してから三年後、今では潰れるどころか歳とともにまだまだ

エビス亭は進化しているさ中である。

ここまでの道のりは話せば長くなるが、一言でいえば常に努力と前向きな姿勢、それに

最高の従業員様たちが頑張ってくれたお陰であると、今でも感謝しているのです。

国内どんな店でもお客様、従業員様たちを大事にしない店の発展はなく、自分自身の

自惚れと感謝の気持ちを持ち合わせていない経営者は多く、そんな人間が潰す。

 ここまで来るには幾つもの大きな上り坂があったが、いつの間にか気が付けば、平らな

道を歩んでいる自分が不思議だ。

しかし近年この時代、慌てて歩く必要がない限り、しっかりと土を踏んで歩いて行く!。

 

              画像は開店当日の想い出。

 

 

 

 

 

 

カラスミを仕込む『その二』

  • 2023.11.12 Sunday
  • 08:02

 11月11日、言わば昨日の記事の続きであるが、昨日の記事を読まれてない方はそちらを

先にご覧になってここにお入りください。

 

 ボラと言う魚、全国で呼ばれる名称はピンからキリまでありまして、主に関東圏と関西圏で

表現すると関東・中部では生後1か月ほどの幼魚を子ボラ・ボコ・デンボコ・そして半年ほど

に成長するとスバシリ・イナ・ボラ・さらに大きくなるとトドと表現する。

又、関西圏では稚魚をハクと呼び、さらに成長するとオボコ・スバシリ・イナ・ボラ・最後は

トドと呼ぶ。関東関西中部の呼び方は若干、差があるようですが最後のトドと言う意味は

もうこれ以上の大きなボラは居ないと言うことでトドの詰まりを表現してトドと呼んでいる。

まっ、四国・瀬戸内・九州圏内では最終的にはボラで片づけているようです。

 また、このボラの習性は団体行動(群れ)でして主に主食は砂泥底の泥を吸い込んで有機物

原生動物(虫や卵)、また、藻類などを吸い込い込み、喉肉の臼で越して胃に送るわけですが、

この喉肉を一般的にヘソとかソロバン玉と呼んで中々の珍味であるが学名では幽門と言う。

このそろばん玉が珍味の中の珍味でして、しっかり水洗い処理をすれば刺身、塩焼きなど抜群

である。

また、冬のボラは世界三大珍味の一つでありまして、日本人の方ならほぼご存じのカラスミ。

このカラスミこそ古い時代、中国は唐の国から長崎に渡って来た珍味でして、唐の国から

渡って来たと言うことで『唐墨⇒からすみ⇒カラスミ』と呼んでいるのですが、昔は塩の

塊を食べているようでメチャ塩辛く、とても硬かったせいか火で炙って食して居たらしいが、

今ではエビス亭でも生産していますが、ソフト仕上げで清酒や焼酎で香り付けして美味しい

酒のおつまみにお出ししています。

 

  さてこれから本題に入ると致しましょう〜

 丸々と肥えた綺麗なボラですが、ボラを通り越してトドであります。

本当はこの時期のボラの身肉は脂乗りが良く塩焼きや煮つけに最高ですが、さらに舌を狂わ

せるのはハラスの一夜干と柚庵漬けでしょうか。

しかし、300本のボラを捌かなくてはならい関係上、真子(卵)捌きに専念です。

 

 まるで妊婦さんのようなお腹の張りが上物であることは間違いないようです。

で、ここでお腹を裂く包丁は『かやき包丁』と呼ぶ特殊包丁でありまして卵巣に傷をつけない

ように開発された包丁です。画像右下に少し見えると思いますが明日の画像ご覧ください。

 

 

ボラは生きたまま、喉に手をやって首の骨を折るのが基本ですが、何千本と大量に水揚げさ

れたため私が現場で処理してきました。

 

 

これ見て〜っ!!!。パンパンの真子(卵子)が飛び出してきます。

あっ、ここでハラスを紹介します。卵の上下に白皮の身肉がハラスでして、切れ目から中骨

辺りまでをそう呼びますが、鮮度が良くないと駄目です。

 

 霊門から消化した栄養分が真子に配分され、残りは肛門(右孔)から排出される。

 

 

4時間ほどかかったが300本全部捌き終わるが、雄ボラを選別間違いで11本ミスりました。

また、真子の変形・変色も10本ありましたが商品にならないと言うことで廃棄処分です。

こればかりはお腹を裂かないと分かりませんので良くあることです。

 

  では明日の記事、引き続き『その三』をご紹介いたします

 

 

カラスミを仕込む『その一』

  • 2023.11.11 Saturday
  • 06:58

 

  高級品の珍味『カラスミ』を仕込むのにはまずは原料の仕入れから始まる。

ここは奥平戸の前津吉漁港(現平戸市漁業組合)の荷捌き場である。

それは2009年10月20日午前9日頃、組合員から突然の電話が入り、『ボラが大量に定置網

に入ったんでエビス亭さん、ボラ要りますか〜』と、我が耳を疑うような吉報テレホンが入る。

そりゃ要、どれほど入ったん?。組合員は大方2,500本ほどと、声を高らかに伝えて来た。

1時間後、前津吉組合に到着すると作業場ではボラの箱詰めで女性人まで繰り出されて大忙し。

捌き場にはとんでもないほどのボラが散乱していて、でかいサイズだけを箱に詰めて軽トラに

25箱積んできたのです。それも完全に重量オーバー承知で!、、、その数何と300本。

 

 このボラ全部仕入れたら高級車1台が購入できる金額です。まさに驚きですね〜。

 

 

はいっ!。

今日はここまでのお話でした〜。

明日も、この続きを書きますがまだまだ続きますので最後までお付き合いください。

特にカラスミの興味のある方や料理人のかたはご覧くださいませ。

 

では明日の記事を楽しみにお待ちください。

 

 

 

猫も熱中症になるのかな〜?

  • 2023.11.05 Sunday
  • 07:34

 

 猫のスクラップブックを整理していたら13年前の保護猫クロの画像が出て来た。

で、出て来た画像は13年前の8月、お盆を過ぎた3日後の8月18日の画像で当時6歳。

 

 店の玄関先に炭のオブジェにへばりついていたクロちゃんに叱っても怒っても動かず、

やっとのことで外に追いやったのであるが、なんと、今度はお客様の車の下に寝そべって

またまた本気眠をする始末でして、お客様に迷惑が掛からないようマタマタ移動させよう

とすると、立ち上がって又、ゴロリと寝そべって股を開き、腕は天に向け完全にダウン。

で、昼営業の終了後、動物病院に連れて行きまして診察の結果、なんと!熱中症の判定。

 えっ?猫の熱中症???、、、猫が熱中症になる??そんなん今までに聴いたことがなく

余りにも衝撃的な判定結果でビックリぽん!だった。

ドクター曰く、オス猫は発情期になると避妊処置しても雌を追いかけて何日も眠ないし、

食事もしないし本能が狂うらしい????。まるで俺やん。アハ。これ冗談。

まっ、そんな保護猫クロちゃんの想い出話になりましたが、猫は本当に熱中症になるのかと

検索すると動物界でも稀にあるそうです。

 

 あ〜っ、遊び疲れた〜ぁ。  クロちゃん毎晩、何処ほっき歩いてんや!!!

 

 睡眠、邪魔せんといてんかっ!、ぶつぶつ、す〜っす〜つ。起きられへんねん。

 

 熱つ〜て、背中が焼ける〜。

 

 おいおい!○○玉、隠せよ!。

ちゃうねんだる〜って、身体がしんどいねん。

認定式授与

  • 2023.11.04 Saturday
  • 06:53

 

 クエ料理に超うるさい私がお客様に『クエ鍋を美味しく食べて頂こうと言う思い』を込め、

エビス亭オリジナル認定書を作成し、本年度11月より期間内にて厳しい指導の下、合格された

お客様だけに認定書を渡させていただいています。

これは料理人の性(さが)と申しましょうか、最後に召し上がる雑炊までは料理の一環である。

なのでエビス亭では食生活の向上を目指す方だけに認定書を授与させていただいています。

 

 東京港区からお越しのE様。今回で8回目のご来店、奥様は初登場でした。

 

 授与させていただきまして、、、

 

 授与されたお客様は大喜びと自慢顔です

 

クエ料理食べたさ浜松より来られたリピーターのI様。今回3回目のご来店です。

この日はご両親2回目と奥様3回目でクエの旨さに圧倒されたと大喜び。

 

カメラ目線もバッチリ。

 

 予期せぬご褒美に両ご家族様の満面の笑顔が素晴らしい。

この度は誠にご来店ありがとうございました。

栃木・埼玉・茨木からやって来たイケメン三銃士

  • 2023.11.02 Thursday
  • 06:58

 

 こちらイケメン三銃士、某大企業に在籍していてYOU-TUBUが取り持つ縁が繋がって

エビス亭に来るのが夢だったと代表の鈴木さん(右側)が声高らかに言われてまして、私も

会話の中で以前から知り合いのような感覚になるのが凄くないですか。

エビス亭親方として全国に私のファンは存在しますが、こうして日本最北端の島平戸まで

わざわざ時間かけて私に逢いに来てくれることに本当に心から感謝です。

これから年末まで美味しいクエ料理が始まり、年明けからは座布団ヒラメと甘い牡蠣が始まる。

天然魚は以前より水揚げ量が少なくなったが無限にあるし魚料理なら満足されるように県内

では誰にも負けない気力と腕があるのが自慢。

それにエビス亭にやって来れば親父と息子のような会話がいつも弾む。

それがエビス亭親方の流儀である。

本当に来てくれて心より感謝いたします。

 

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